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鍼灸学士が解説する
【副腎疲労】

副腎疲労とは

副腎とは、身体にとって必須である様々なホルモンを分泌する臓器です。

左右の腎臓の上に乗っかっている小さな臓器ですが自律神経や動脈が沢山入っており、小粒ですが生命活動で重要な役割を担う働き者の臓器です。

この副腎から分泌されるホルモンは、血圧や血糖値、水分量、塩分量などの体内環境を一定に保つために必要なホルモンであり、私たちの身体にとって必要不可欠なものです。

この副腎から必要な量のホルモンを生産、分泌出来ない状態が副腎疲労です。
副腎疲労は病名ではなく、症状のことを言います。

副腎疲労の症状

  • 朝起きられない、起きるのが辛い
  • 眠っても疲れが取れない
  • 立ちくらみやめまいがする
  • 身体が重い、だるい
  • 気分が落ち込み、やる気が出ない
  • 集中力、思考力が低下した
  • 些細なことでイライラし、感情の起伏が激しい
  • ストレスに対処出来ない
  • 風邪、鼻炎、気管支喘息にかかりやすく治りにくい
  • 皮膚炎などのアレルギーがあり、炎症を起こしやすく治りにくい
  • 慢性的な便秘である

副腎の構造

副腎は左右の腎臓の上にあります

二重構造になっており、外側の副腎皮質からはコルチゾールアルドステロンプロゲステロンエストロゲンなどが分泌
内側の副腎髄質からは、アドレナリンノルアドレナリンが分泌

副腎疲労では、この中のコルチゾールの分泌のバランスが低下した状態を言います。

コルチゾールはストレスと闘うホルモンで、その他、主に下記の働きがあります。

  • 血糖値を維持する
  • 炎症・アレルギーを抑える
  • エネルギーを生みだす(血糖値を上げる結果として)
  • 血圧を高める
  • 精神的・肉体的なストレスに対抗する

このように、コルチゾールはとても重要な働きをしており、生命を維持するために必要不可欠なホルモンなのですね。

よく耳にするステロイドホルモンとは、コルチゾールやアルドステロン、性ホルモンに分類されます。

副腎疲労の原因

長期にわたるストレス

心理的ストレス

愛する人の死、人間関係、経済的問題

生物的ストレス

細菌感染、炎症、血糖値の乱高下、アレルギー疾患、生活習慣(睡眠不足、夜勤)

物理的ストレス

寒さ、騒音、放射線、気温・気圧の急な変化

化学的ストレス

低酸素、薬物、化学物質、重金属  

また、過去の感覚、記憶、反応はリンクしています。過去のトラウマと同じです。

五感の感覚が過去の記憶を想起させ、筋肉の緊張やアドレナリンを出すという反応を引き起こすことがあります。

食事

  1. 糖質の過剰摂取
    血糖値の乱高下は副腎を疲れさせます
  2. カフェインの過剰摂取
    コーヒーやエナジードリンクなどが含まれ、カフェインは副腎を刺激します
  3. アルコールの過剰摂取
    過剰のアルコール摂取は低血糖を引き起こします。肝臓がアルコールの解毒に追われると糖新生が追い付かなくなるためです

炎症

  • 脂肪肝
    脂肪肝には2種類あり、アルコール性脂肪肝非アルコール性脂肪肝炎です。
    (アルコール性脂肪肝は上述の通り)
    非アルコール性脂肪肝炎は生活習慣の乱れにあるといわれます。低たんぱく、糖質過多、異性化糖、ストレス、運動不足が原因です。

     
  • リーキーガット
    腸の粘膜に穴が開いて、菌、ウィルス、タンパク質が血中に漏れ出す腸の状態のことです。通常は体内に入ってこない物質に対して身体が免疫反応を起こし炎症を引き起こします。
     
  • 上咽頭炎
    上咽頭は免疫細胞の駐在所です。鼻から入ってきた異物に対して防御する箇所で、他に脳から流れるリンパ液や神経情報伝達の中継地点にもなります。単なる空気の通り道ではなく、神経系、内分泌系、免疫系の影響を及ぶす重要な組織です。
    起こしやすい原因は口呼吸になります。マスク生活も長くなっていますが、これも助長する可能性があります。冷たい空気や乾燥した空気が入り上咽頭に上ることで過剰な免疫反応を引き起こし炎症につながることがあります。慢性化すると全身に影響を与えることがわかってきています。

    ◆慢性上咽頭炎そのものによる症状
    鼻閉、後鼻漏、歯痛、知覚過敏、顎関節症、舌痛、咽頭痛、喉頭痛、咳、違和感、痰
    耳痛、耳鳴り、難聴、耳閉感
    ◆自律神経障害による症状
    めまいふらつき、全身倦怠感、過敏性腸症候群、機能性胃腸障害、うつ・不安感、不眠・過眠、起立性調節障害
    記憶力・集中力の低下、微熱、生理痛、羞明(眩しさが不快)、むずむず脚症候群、線維筋痛症など
    ◆自己免疫機序を介した症状・疾患
    IGA腎症、ネフローゼ症候群、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎、乾癬、関節リウマチ、慢性蕁麻疹、慢性湿疹、潰瘍性大腸炎、胸骨鎖骨過形成症、強皮症など

    以上のように上咽頭は迷走神経系、内分泌系、免疫系の通り道なので上咽頭炎になるとさまざまな症状を引き起こす可能性が考えられます。
    治療法は、上咽頭擦過療法(EAT)といわれるBスポット療法が行われます。
    他に生理食塩水ににがり(マグネシウム)を加えた鼻うがい、睡眠時の口呼吸防止なども有効です。

     
  • 口腔内の炎症
    根尖病巣(虫歯の放置)、歯周病(歯槽膿漏)などの口腔内環境の悪化は全身に影響を与えます。

     
  • ヘリコバクターピロリ菌の感染
    ピロリ菌の感染は、慢性胃炎を引き起こします。胃カメラや呼気検査で診断ができます。
     
  • マイコプラズマ感染
    急性気管支炎の原因の第1位、肺炎の原因の第3位です。長引く咳が特徴で、疲労感や発熱、関節痛、頭痛、咽頭痛、睡眠障害などを伴います。
    気管支炎を引き起こすのとは別種のマイコプラズマファーメンタンスは、関節リウマチや神経炎、血管炎、動脈炎、IGA腎症などを引き起こします。長期化するとそれだけ副腎を疲労させてしまいます。

     
  • アレルギー疾患
    抗アレルギー薬としてステロイド剤が処方されることがあります。自前の副腎で出されるコルチゾールの相対的低下をステロイドで補っていると考えることができます。
     
  • 化学物質や貴金属の蓄積
    ヒトのエネルギー生産にはTCA回路(クエン酸回路)がありますが、化学物質や重金属はこれを止めてしまうのでATP(エネルギー分子)が作られず疲れやすいという状況になり、同時に副腎疲労となります。
    カンジダの副生成物やアルミニウム(鍋、ベーキングパウダー、着色料など)、ヒ素(殺虫剤、防腐剤、乾燥剤など)、水銀(大型魚)、アンチモン(ガラス、陶磁器、ほうろう)、フッ素(歯磨き粉、テフロン樹脂など)、NOX・SOX
    (排気ガス)などがあります。
    身体に有害な化学物質や重金属は肝臓で解毒され便や尿や汗で排泄されますが、この排泄にもエネルギーが消費されて消耗してしまいます。

副腎疲労のステージ

抵抗期
コルチゾールがどんどん出ている
自覚症状的にはどちらかと言うと元気な段階

急性のストレスは痩せる

ストレスに打ち勝つためにどんどんエネルギーを作るので、筋肉分解や脂肪分解(異化亢進)が進んで痩せていきます

逆に、持続的(慢性的)ストレスがかかり、疲弊期になると太ります

ストレス下では血糖値が上昇し、インスリン分泌が亢進します。そうなると脂肪にブドウ糖を溜め込もうとして(同化亢進)脂肪が増え、インスリン抵抗性となってさらに脂肪が増えることになります。

手足が細くカラダの中心が太る中心性肥満の状態となります。

疲弊期
コルチゾールが足りない状態
疲労感が強くほとんど動けない段階

不妊に繋がる

コレステロールからは実に様々なホルモンが作られます。

性ホルモンもしかりです。副腎で作られる抗ストレスホルモンはコルチゾールでしたね。ストレスが続くと、このコルチゾールの生成が優先されることによって、男性ホルモンや女性ホルモンの生成が減るからです。

血圧に影響する

副腎疲労によってアルドステロンというホルモンが作られにくくなると、身体に水分を蓄えられず血圧が下がります

症状として、起立性低血圧に繋がる場合があります。

副腎疲労の検査

.唾液コルチゾール検査
リラックスした休日に1日に4回唾液を採り、コルチゾールの日内変動を検査します。

.毛髪ミネラル検査
3か月の平均値が分かります。恒常性の影響を受けないため、過不足が分かりやすく、様々な問題が現れます。重金属の蓄積、排泄力、必須ミネラルの過不足、胃腸の問題、ストレス度などが把握でき、副腎疲労の程度が推測できます。
初期には:Na↑K↓
抵抗期:Na↑K↑Mg↓Ca↓
疲弊期:Na↓K↓Mg↑Ca↑↑
という所見として表れます。

副腎疲労を改善するためには

自分で出来る養生法としては、コルチゾールの無駄遣いの原因を取り除くことです。

  • 消化を助かるため、よく噛んで食べる
  • 歯周病、鼻炎などの慢性炎症をしっかり治療する
  • 口呼吸の方は「鼻呼吸」へ切り替える
  • 貧血、鉄欠乏を改善する
  • 精製された小麦粉、砂糖の摂取を控える
  • 乳製品を控える
  • カフェインの摂取を控え、ノンカフェインに切り替える
  • 発酵食品を多く摂る
  • ビタミンCを摂る
  • 冷房などで冷えないよう工夫する
  • 睡眠をしっかりとる(日付が変わる前に布団に入る)
  • 偏桃体にとって苦手な思考である「~するべき」「~しなければ」の言葉から「~する」という言葉に置き換える

それでも副腎疲労でお困りなら

院長の大久保陽友です

一般的に病院では、ホルモン療法と栄養療法、生活習慣改善を行なっていくと思います。

上記の治療に加え、鍼灸との併用で効能を高め、回復を早めたいという方が鍼灸院に来院されています。

患者さんには、食事や栄養の指導を行いながら内分泌ホルモンの鍼灸治療を行います。

ご不明な点は、お気軽にメールやLINEからご相談ください。

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