過敏性腸症候群(IBS)、便秘、下痢、ガスがたまる、お腹が張るなどの鍼灸治療

腸(大腸や小腸）の症状は排便に関わるものが多いです。
不安や不快感を常に伴うので、そのストレスは膨大だと思います。

ストレスなどからくる自律神経やホルモンの乱れ、細菌やウィルス感染回復後にもなりやすいことが知られており、何かとストレスが多い現代社会では誰にでも起こりうる可能性があります。

IBSは、脳から腸に向かう信号と腸から脳にむかう信号の両方が強くなっています。
脳からの信号はストレスによるもので、腸からの信号は食べ物の種類と摂り方によって知覚過敏の状態を引き起こします。
鍼灸治療は、脳へのアプローチと腸へのアプローチを行います。

脳へは脳ストレスを軽減させるために頭のツボに針【オプションメニュー：頭鍼】をし、自律神経とホルモンの調整を狙います。

腸の症状に対しては、主に下腹部痛、腹部膨満、ガス、便秘、下痢がよくみられますので、胃腸内の炎症を抑える(抗炎症)治療を行います。
董氏楊氏奇穴と呼ばれる治療穴を使いこなし、早めに炎症を抑えることが狙いです。

腸内には腸の収縮運動と知覚機能が備わっていますが、これをコントロールしているのは脳です。

最近では腸内細菌ー腸ー脳相関と言われており、腸と脳はいつも会話しているんですね。
腸は脳と密接な相互作用を通して、感情、行動、意思決定に導くという概念です。
腸管神経系は「第二の脳」といわれ、神経細胞数は4～6億個に及び、これは脳や脊髄のそれに匹敵します。

東洋医学の五臓六腑の中に「脾経」「胃経」「大腸経」「小腸経」と呼ばれる経絡があります。
鍼灸治療はこれらの経絡の調整と頭針による自律神経調整を行います。

さらに、栄養指導や食養生も取り入れることで、早い回復を目指します。